ねえ、リボーン、
名を呼ぶとお前は、なんだ、と問い返してきた。
ねえ、リボーン。
俺は頭は正直悪いし、計画性もないから、明確に決めてたわけじゃないけど、将来の展望とかを一応考えてたんだよ。
決めてたって言うと少し、違うかな。漠然と感じてたっていうのがきっと正しいんだと思う。
あの頃俺はずっとこのまま、ダメツナのままで、
適当に中学を卒業して、多分あまりレベルの高くない(はっきり言おう。むしろ低い)高校に進学して、ひょっとしたら大学とか行ったりして。
それから適当に就職して、もしかしたら結婚なんかしたりして、それで子供が生まれたりなんかしてさ。
地味だけど、普通の、そこそこ幸せな人生になるんだと思ってたんだよ。
リボーン、お前に会うまでは、ね。
お前のおかげで人生プラン練り直しだよ。
『知るか』
あ、ははは。そうだね。
怒るなよ、マフィアのボスなんか嫌だったけど、良いことだってたくさんあったんだ。
友達もいっぱい出来た。それまでは友達なんて居なかったから、すごく嬉しかったな。
そりゃあ、もう駄目かもって思ったことだって何回もあるよ。
その度にお前とか9代目とかを恨んだりしたけどさ。
でも今は感謝してるんだ。お前と引き合わせてくれた9代目と、俺と出会ってくれたお前に。
ありがとう、リボーン。
ありがとう、ありがとう。