「ちょっと、六道」

 「、どうしました、雲雀さん?」

 「これは、何なの」

 「はい?ハンバーグですよ?」

 「何言ってるの、これはハンバーグじゃないよ!」

 「ええ!?雲雀さんこそ何言ってるんですか!どう見てもハンバーグですよ!」

 「これのどこがハンバーグだって言うんだい」

 「どこがって、全体的にハンバーグです」

 「君の目は節穴なの?」

 「なんでですかー、言いがかりですよ、」

 「いいかい、百歩譲ってこの料理からハンバーグと認定できる物体を探したとしたって、肉の塊がかろうじてハンバーグと認めてもいいくらいだよ」

 「はい?つまりはソースが駄目なんですか?」

 「・・・ソース?」

 「デミグラスソース。ハンバーグにはこれしかないと思うのですが、」

 「なにそれ、」

 「よくハンバーグにかかってますよ、見たことないですか?」

 「知らない」

 「じゃあ、味無しで食べるんですか?」

 「まさか、僕がハンバーグにかけるのは大根おろし」

 「・・・は?」

 「あと、ポン酢とね」

 「なんですかそれは」

 「知らないのかい?日本では割と一般的な調味料だよ」

 「・・・そうですか、知りませんでした。後で調べておきます」

 「そうして、」

 「はい。雲雀さんもデミグラスソースについて知識をつけてくださいね?」

 「嫌」

 「ええ!?なんでですか!」

 「そんなことについて覚える必要なんてないよ。僕はそんなもの食べないんだから」

 「またそんな、じゃあこれは食べてくれないんですか、」

 「うん」

 「他におかずないですよ?」

 「・・・っ、」

 「食べてくれませんか?せっかく作ったんですし」

 「・・・次からはおろしポン酢にしてよね」

 「くふふ、分かりました」