「ねえ、六道」

 「、なんですか、雲雀さん」

 「君、そのピアス前からそこに付けてたよね」

 「これのことですか?」

 「うん、」

 「大好きなんですよねぇ、このデザイン」

 「だからってそんな所に付けなくたって、」

 「…雲雀さん、ピアスは普通耳にするものですよ」

 「そんなことは知ってるよ。軟骨の所に穴を開けるなんてって言ってるの」

 「ここだって耳ですよ」

 「痛いんでしょう」

 「いえ、言うほど痛くないですよ」

 「痛いんだ」

 「ちくっとするくらいですよ。骨が折れる方がよほど痛いです」

 「痛いのをわざわざするなんて理解しがたいね」

 「怪我をしていて傷が悪化するのを分かっていながら動き回る君に言われたくないです」

 「っ、あんなの痛くない」

 「おや、そうですか。じゃあピアスごとき痛くもなんともないですよ。君も開けてみますか、ピアス」

 「なんでそういう話しになる訳」

 「なんならお揃いにしましょうか!」

 「ねぇ、ちゃんと僕の話聞いてる?」

 「穴、開いてなかったですよね。開けてあげますよ、なにで開けますか?」

 「勝手に話を進めないでよ」

 「普通にピアッサーにしますか、ニードルとか。面倒なら安全ピンでも良いですし。あ、僕はピアスの柄で直接穴を開けるってのも好きですよ」

 「そんなこと僕にしたら即刻咬み殺す」

 「くふ、ピアスの柄で直接が気に入りましたか?」

 「今の僕の言葉のどこがそんなことを意味してたっていうの」

 「くふふふふふ、」

 「そもそもピアスは校則違反だよ!」