「クローム、そっちです!」

 「は、はい骸さ・・・っきゃあ!」

 「瓦礫・・・掃除しておくべきだったね」

 「電気も今度引きましょうか。日が沈むと真っ暗ですからね」

 「まったくとろくさい女だびょん!」

 「ごめんなさい・・・」

 「それより怪我はありませんかクローム?・・・・・・っ!?」

 「どうしたびょん、骸さん?」

 「だ、大丈夫ですか骸様?」

 「っ、まさか」

 「・・・クフ、フフフ」

 「骸さん、刺されたん、れすね・・・?」

 「クフフフ、クッハハハハ!」

 「骸さん、怖いれす・・・!」

 「・・・・・・蚊取り線香明日買いに行こう、髑髏」

 「あ、うん」

 「忘れずに頼むびょん」

 「ックハハハ、良い度胸ですねぇ、虫けらが!」

 「っひ!」

 「ああ・・・」

 「逃げたいれす・・・」

 「クフ。クフフ。たかだか虫の分際で僕のものを奪おうとは。よほど命が要らないんですね!」

 「犬、明日建物の周り、殺虫剤撒いて」

 「朝一番に買い占めてくるから」

 「了解らよー・・・」

 「フフ、クッハハハハ!!さあ、覚悟は出来てますね!!」

 (・・・たかだか蚊なのに!!)